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2025.09.03
コラム「クラーク博士」って結局何をした人?
〜名言だけじゃない、知られざる札幌との深い関係〜
✅「Boys, be ambitious」の人…だけじゃなかった?
札幌市民にとって、名前は知らなくても顔は知ってる――そんな存在が「クラーク博士」ではないでしょうか?
羊ヶ丘展望台でポーズを真似して写真を撮ったり、修学旅行の定番コースにもなっています。
でも、ちょっと待ってください。
「Boys, be ambitious.(少年よ、大志を抱け)」の名言の人、というイメージしか持っていない人も多いのでは?
実はクラーク博士、たった8か月間しか札幌にいなかったのに、今も語り継がれるほどの影響を残した人物なんです。
今回はその「知られざる札幌との関係」に迫ります。
📚そもそも誰?クラーク博士の基本プロフィール
ウィリアム・スミス・クラーク(1826〜1886)は、アメリカ・マサチューセッツ州出身の教育者・植物学者です。
もともとはアマースト大学の学長であり、化学・農学・宗教など幅広い分野に精通した「万能型の教育者」でした。
彼は、明治政府の招きによって札幌農学校(現在の北海道大学)設立のために来日。
日本滞在は1876年のたった8か月間だけでしたが、その間に教育・文化・思想面で大きな影響を残しました。
🧑🏫札幌農学校=今の北大。その教育理念を作った人
クラーク博士の最大の功績は、札幌農学校の初代教頭として教育理念を根付かせたことです。
彼が掲げた教育方針は、
-
キリスト教に基づいた人格形成
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実学(農業・理科・英語)重視
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自主性とリーダーシップの育成
特に当時の日本では珍しかった、全寮制での人格教育を導入。学生たちに「自ら考え、自ら動く力」を教えました。
🧑🎓あの有名人たちも、クラークの教え子だった?
札幌農学校の第1期生には、のちに日本の近代化に貢献する人物が多く輩出されています。たとえば:
-
新渡戸稲造(「武士道」の著者、5千円札の肖像)
-
内村鑑三(キリスト教思想家、無教会主義)
-
宮部金吾(植物学者、北大植物園の礎)
彼らは、わずか数ヶ月しか接していないにもかかわらず、クラーク博士から大きな影響を受け、のちの日本社会にその思想を広めていきました。
🐑羊ヶ丘にいる像は、実は“本人そのもの”ではない?
さて、札幌市民にとってなじみ深い羊ヶ丘展望台の「指差しポーズの像」ですが、
実はあのポーズ、クラーク博士が実際にとっていた姿ではありません。
あれは「彼の精神性を象徴した創作像」であり、1950年代に北海道開発局が観光資源として設置したものです。
つまり、「名言 × ロマン × 開拓精神」の象徴として作られた、いわば札幌の心のシンボルなんですね。
❓“Boys, be ambitious.” は何の文脈だったのか?
この名言、実は「全文」を知っている人は少ないのでは?
“Boys, be ambitious not for money or for selfish aggrandizement, but for truth and righteousness.”
(少年よ、大志を抱け。金のためでなく、自己のためでなく、真理と正義のために)
つまり、クラーク博士はただ「夢を持て」と言ったのではなく、
「誠実に、自分を律しながら、高い理想を持て」と学生たちに伝えたのです。
🏛️たった8か月の滞在で、100年以上語り継がれる存在
クラーク博士は、札幌にたった8か月しかいませんでした。
でも、その短い期間に、教育の土台と精神文化を植え付けた人として、今も北海道の象徴的存在になっています。
毎日見ているクラーク像。
記念撮影だけでなく、その背景にある教育と理想の歴史に思いを馳せてみると、札幌の街がまた一つ深く見えてくるかもしれません。
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