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2025.09.03

コラム

碁盤の目の札幌はなぜこうなった?

碁盤の目の札幌はなぜこうなった?


〜アメリカ式都市計画に隠された、もうひとつの札幌開拓史〜

✅「北5西4」…この住所表記、全国的に見て異常?


札幌に住んでいればおなじみの、「北◯条西◯丁目」という住所表記。
道順を説明するときも「南3西6」とか「北24東1」とか、地図いらずで通じるのが当たり前ですよね。

でもこれ、全国的にはかなり異色な都市設計ってご存知でしたか?
その秘密は、明治時代にさかのぼります。札幌がなぜこの形になったのか、今回はその背景に迫ります。

🧱まるで将棋盤?札幌の「碁盤の目」都市構造とは


札幌の中心部を上空から見ると、一目瞭然。
道路はまっすぐ、東西南北にキレイに整備された、まさに「碁盤の目」。

そしてそれに合わせて、

  • 北◯条 × 西◯丁目

  • 南◯条 × 東◯丁目
    という住所表記が使われています。

これにより、札幌では地図を開かなくてもだいたいの場所が分かるという利点があります。
でも、なぜこんなに整っているのでしょうか?

🏗️明治時代、札幌は“ゼロから作られた都市”だった


この「碁盤の目」は、計画的に作られた都市設計によるものです。
札幌は明治初期、北海道の開拓本部=「開拓使」の拠点として整備されました。

その際に、「どんな都市にするか?」を考える中で、
なんとアメリカの都市計画スタイルが参考にされたのです。

アメリカ式都市計画の導入。その背景にいた人物とは?


札幌の都市設計を担当したのが、開拓使顧問:ホーレス・ケプロンというアメリカ人。
そして、実際に街をデザインしたのが、部下のウィリアム・スミス・クラークの推挙を受けた技師、ウィリアム・S・クラーク(同姓別人)などのアメリカ人技師たち。

彼らは、アメリカのフィラデルフィアなどに見られる“グリッド型都市”の考え方をそのまま札幌に取り入れたのです。

「真っ平らな原野だった札幌なら、思い切った計画ができる」として、道路を碁盤の目状に整備し、行政・経済・居住区域もきちんと分けて配置しました。

📏住所表記も“ロジカル”。実は超近代的だった!


このグリッド型の構造に合わせて生まれたのが、現在の「北・南・東・西◯丁目」方式の住所表記。

札幌の中心(起点)は、大通西1丁目・南1条西1丁目付近。
そこを基準に、北に行けば「北◯条」、西に行けば「西◯丁目」と、方向と距離が一目でわかるようになっています。

これ、現代の都市でもなかなかないほど合理的。
つまり札幌の街は、当時としては世界水準の都市設計だったというわけです。

🧭でも、札幌全域が碁盤の目…というわけではない?


実はこの「碁盤の目」構造、札幌市全域にあるわけではありません
主に中央区・北区・東区・白石区の一部など、開拓初期に整備された“旧市街地”に多く見られます。

一方で、南区や西区の山間部、豊平区の一部などは、地形に合わせた曲がりくねった道や、戦後に発展した住宅街らしい構造も多く見られます。

🏘️碁盤の目は、“住みやすさ”の原点だった


札幌の碁盤の目は、見た目の美しさだけでなく、

  • 分かりやすい道順

  • 論理的な住所

  • 都市としての機能的な配置
    を可能にした、非常に実用的な都市設計です。

そしてその裏には、異国の技術と日本の開拓精神が融合した歴史がありました。

通勤・通学で通る何気ない道も、150年前の都市計画の恩恵だと思うと、ちょっと誇らしい気持ちになりますね。

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