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2025.05.06

コラム

「別に」「うるさいなあ」小学生の“プチ反抗”にどう向き合う?

小学生の“プチ反抗”にどう向き合う?

🟠 はじめに:「最近、なんだか態度が冷たい…」

「何を聞いても『別に』しか言わない」
「『うるさいなあ』って言い返されて、ショックだった」
そんな“ちょっとした反抗”に戸惑っている小学生の保護者の声を、よく耳にします。
それまでは素直に話してくれた子どもが、急に反発するようになったり、目を合わせなくなったり…。
でもそれは、親を嫌っているからではなく、“自分らしさ”を模索しはじめた証拠かもしれません。


🟢 1. 小学生にも「反抗期」はある?中間反抗期とは

一般的に“反抗期”と聞くと中学生を思い浮かべる方が多いかもしれませんが、実は小学生にもあります。
とくに小学校中学年~高学年の時期は、“中間反抗期”と呼ばれるプチ反抗が出やすい時期です。
この時期の反抗は…
・言葉遣いが急に荒くなる
・親の言葉に対して「うるさい」「別に」などの返答が増える
・指示されると反発して反対の行動をとる
といった、小さな“反発の芽”が見られるのが特徴です。
これは子どもが「自分は自分」と意識しはじめたサイン。
つまり、精神的な自立の一歩を踏み出しはじめている証とも言えるのです。


🟢 2. 「親だからこそ反発する」心理的な背景🧠

なぜ、子どもは親に対してだけこうした態度をとるのでしょうか?
それは、“甘えられる安全な存在”だからです。
学校や外では気を張っている分、家の中では本音やストレスをぶつけても「受け止めてくれる」とわかっている。
つまり、親に反抗するのは、信頼の裏返しでもあります。
とはいえ、つい傷ついてしまうのも親心…。
でも、「反抗してくる=育て方が悪かった」ではなく、「反抗できる=安心している証拠」と受け止められたら、少し心がラクになります。


🟢 3. つい言い返してしまう…その前に“間”を取ろう🧘‍♀️

子どもに「うるさい」「わかってるよ」と言われたら、つい「なにその言い方!」と怒ってしまいたくなりますよね。
でも感情的に返すと、親も子どもも“言葉の応酬”に疲弊してしまいます。
そこで有効なのが、「間を取る」ことです。
・一度深呼吸をする
・すぐに返事をせず「今は話す気分じゃないみたいね」と一言だけ
・感情が落ち着いたころに、「さっきはどんな気持ちだったの?」とゆっくり聞いてみる
反発の裏にある“本音の気持ち”に耳を傾けることが大切です。


🟢 4. 「叱る」より「認める」関わり方が効果的📣

反抗的な言動ばかりが目につくと、「ちゃんとしなさい!」「そんな態度やめなさい!」と叱りたくなるもの。
でもこの時期の子どもには、“正論”よりも“感情を認めてもらうこと”の方が、心に響きます。
たとえば…
・「言い方はちょっと強かったけど、自分の意見を持てたのはすごいね」
・「言いたくないときもあるよね」
・「その気持ち、大人でもあるよ」と共感の言葉を添える
こうした声かけは、子どもの“自分で考えたい気持ち”を尊重しながら関係を守ることにつながります。


🟢 5. 距離の取り方を学んでいる“練習期間”と考える📏

「もう話してくれないのかな」「嫌われたのかな」と不安に感じたときこそ、
これは「自分と親との心の距離を測っている練習期間」なのだと思ってみましょう。
親が「ちょうどいい距離感」を模索するように、
子どもも「自分らしくあれる距離感」を模索しているのです。
・「あなたの気持ちは大事にしたい」と常に伝え続ける
・無理に聞き出さず、“見守る”という関わり方も選択肢に
・「困ったらいつでも話してね」と扉を開けておく
距離はあっても、心のつながりは失われていません。


🟢 6. 親自身も“ひと呼吸”を忘れずに🌿

反抗されると、親だって疲れます。イラっともします。
でも、親も人間。「完璧な対応」ができなくても大丈夫です。
✅ 言いすぎた日は「ごめんね、ママも疲れてたかも」と謝れる柔軟さ
✅ パートナーや友人に愚痴をこぼす、書き出して整理するなど、自分の気持ちのケアも大切
✅ 「また反抗された…」よりも「この子もがんばってるんだな」と視点を変える
親自身が「ゆるむ」ことが、子どもとの関係をやわらかくしてくれます。


🔵 おわりに:反抗する子どもを、“信じて待つ”という愛し方😊

「言うことを聞かない子」ではなく、
「自分の考えを持てるようになってきた子」と見方を変えたとき、
反抗の姿も違って見えてくるはずです。
親に反抗できる子は、親を信じている子です。
その信頼に、どう向き合うか。
大事なのは、“直そうとする”のではなく、“受け止めようとする”こと。
今日も一緒に、成長の通過点を乗り越えていきましょう。